たなおろス。

妄想癖・脱線症と戦いながら、映画や本、世事について、思ったことを 棚卸し(たなおろし)するブログ。

「007」 と 「911」の空売り

「007/カジノ・ロワイヤル」に登場する悪役にして、ジェームズ・ボンドのシリーズ最初の宿敵、ル・シッフル。彼は、テロ組織から預かったお金を運用していることから、“死の商人”と呼ばれる。
カジノ・ロワイヤル

ル・シッフルのやり口は、航空会社の株を大量に空売り → その会社の飛行機を爆破 → 航空会社の株が大暴落したところで買い戻す、といった荒業。ファンドマネージャーとしての手腕というよりは、自身がテロに手を染める危険な仕手筋である。
同じ株価操作でも、風説の流布などで株価を吊り上げるにはそれなりの時間と手間が掛かるが、株を暴落させるには荒業を使えば1日で出来てしまうので、金のある極悪非道な人間が後者に着目するのもさもありなんだ。

ル・シッフルしかし、爆破計画は直前にボンドに阻止され、事前に空売りしていたスカイフリート社の株価は暴落を免れる。
空売りというのは通常の株取引とは逆で、株が下がれば儲かり上がれば損をする仕組み(私も時々やります)。
スカイフリート株の空売りを電話で指示した相手が、「この株はまだまだ上がるので危険です」と忠告していたとおり、同社の株は順調に値上がりし、結果、ル・シッフルは1億ドルの大損をしてしまう。
そして、その穴埋めをすべく、向かったのが・・・カジノのポーカー・ゲームだった。

ここで、ふと疑問が頭をよぎります。

爆破が失敗に終わった時、ル・シッフルはなぜすぐに電話をしないのでしょうか?航空会社とマスコミ宛てに「爆弾を仕掛けた」と。そのたった1本の電話で、スカイフリート社の株は一時的に狼狽売りが出て急落し、損をする事態は免れたことでしょう。直前にボヤ騒ぎもあった上に、死体もお一つ転がっているので、信憑性は高いはずです。(これは犯罪です。決してマネしないでください
また、ポーカーに使う元金があるなら、今度は食品メーカーや飲料メーカーの株を空売りして、グリコ森永事件を起こすという手もあったわけです。
血も涙もない“死の商人”なら、赤子の手をひねる程度のことでしょう。

ル・シッフルそもそも、ポーカーで負けて自暴自棄になり爆破テロを仕掛ける・・・のならまだしも(?)、力ずくで株価操作するような人間が、正々堂々と一か八かのポーカーに全財産を懸けるとは到底思えません。株も博打の一種かもしれませんが、仕手を仕掛ける側の人間にとっては株の方が断然確実な方法でしょう。
原作では、ル・シッフルはソ連の工作員で、フランスの共産党系地下組織の会計主任。党の資金を使い込み、ポーカーで穴埋めしようとします(ボンドの任務は、当時の悪役”共産圏”の活動費を絶つこと)。
これは、大いにありそうです。会社の使い込みがばれてギャンブルに走り、いつの間にやらどん底に・・・という話はその辺にゴロゴロ。

世の中何が起こるか分からないのは、ル・シッフル自身が一番よく知っているのに、なぜリスク分散やリスクヘッジせず同銘柄に100万株も掛けたのでしょうか?
爆弾犯が、ボンド阻止に遭う以前に、途中で 交通事故 に遭う可能性もあるというのに。 挙句、その損失をポーカーで取り戻そうだなんて。
ル・シッフルに資産を預けるくらいなら、私だったら村上ファンドに預けます。

大量の空売りというのは、”株が暴落する確実な根拠”がないと、危険すぎてとてもできるものではありません。風説の流布を流した張本人たちが高騰したところで売りを浴びせかける仕手株か、事前にその会社の悪い噂を耳にしたインサイダー取引か、ル・シッフルのような自作自演の場合しかできないでしょう。(たぶん)

過去の大規模な空売りで思い出すのが、ブラックマンデー、9.11同時多発テロ、ライブドアショック・・・・・。東京地検の強制捜査が入る前にリーマン・ブラザーズなどがライブドア株を大量に空売りをしていました。
そして、「カジノ・ロワイヤル」のようなことが実際に行われた、9.11同時多発テロ。史上最大規模で最も悪質なインサイダー取引といわれています。

ハイジャックされたユナイテッド航空とアメリカン航空の株が直前に大量に空売りされていたことは、もはや有名な話。モルガン・スタンレーを初め世界中(日本も)で異常な数の取引があったそうです。

なんと、映画の中のMI6の会話にも、「9.11の時にも事前に空売りを仕掛けて大儲けしたホニャララが・・・」と出てきました。
MI6 カジノ・ロワイヤルホニャララが「CIA」とか「国家組織」だったような気がするのですが、思い出せません。どちらにしても、ポーカーで負けているボンドに、潤沢な資金を持つCIAが援助の申し出をするところが、なんとも皮肉に思えました。

2005年のイギリス同時爆破テロの直前にも、大量の空売りがあったといいます。
テロ活動にはお金が掛かり、株価暴落の引き金を引くテロ首謀者がテロを金儲けに利用するのは自然の成り行きともいえます。テロによって資産が増大し、テロの規模も雪ダルマ式に肥大化していく・・・・もはや悪循環としか言いようがありません。
その上、それで一儲けしようという投資家や政治家たち。何が悪で何が正義なのか分かったもんじゃありません。

こうなってくると、何もかもが疑わしくなってくる世の中。

ま、まさか・・・!! ソニーの株価暴落の背景に、
ソニー株の空売りを仕掛けた同一犯グループによるソニー電池発火の自作自演 や、工場に忍び込んだ工作員がソニー電池に発火する電池を紛れ込ませた
・・・・・なんていう手の込んだことは、さすがにないでしょうけど。

空売りの仕組みが すぐ分かるのはコレ↓
ビッグマネー~浮世の沙汰は株しだい~ DVD-BOX株取引を題材にしたTVドラマ
ビッグマネー~浮世の沙汰は株しだい~
(原作は石田衣良の「波のうえの魔術師」)

裏社会の話ながら、カタルシスが得られる。クドカン脚本。
長瀬智也,植木等,原田泰造,長谷川京子,岡本綾,金子さやか,八千草薫,小日向文世,近藤芳正,重松豊・・・
みんな個性的でいい味出してます。

映画の感想はこちら

  1. 2006/12/11(月)
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007はソニーの救世主となるのか?

私は株を少々たしなんでおり、5月半ば、リバウンド狙いで、まとめ買いをしました。結果、落ちてきたナイフをがっしり掴み 日経平均チャート (←クリックで拡大します)、その後の世界同時株安で身も心もズタズタに切り裂かれ、ドえらい目にあいました。今にしてみれば、野も山も一面弱気、あほうになって買いの種蒔く時期だったわけですが。 
5月といえば、当ブログの記念すべき誕生月であり、現実逃避するためにブログを開設したという、なんとも不純でマイナス思考的な動機であります。

待てば海路の日和ありというわけで、ようやく、ほとんどの銘柄がプラスに転じるようになったものの、あるお方が足を引っ張っていらっしゃいます。彼の名はソニー。
以前のブログでソニーのアイタタな状況を列挙してみましたが、その後はというと、

PS3中核部品の生産遅れ → PS3ヨーロッパ発売延期 → PS3国内早朝完売にも出荷少なく株価反応薄 → PS3と互換性があるはずのPS・PS2ソフト200種が作動せず → ソニー製デジカメに不具合発覚 → 円高で輸出関連株売り優勢(こればかりはソニーのせいではありませんが)・・・・

これぞまさに、弱り目に祟り目に泣きっ面に蜂。もうこうなったら来年のGWの助っ人まで待てぬということで、今そこにある危機を救えるのは、彼しかいない。

007/カジノ・ロワイヤル

先日映画を観ましたが、6代目ボンド、ダニエル・クレイグはなんともcoolでした。先代のブロスナンが生理的にダメだった私としては、久しぶりにシリーズ続編が待ち遠しくなったというもんです。 → 映画の感想はこちら

しかし、その映画でも、ソニーはすったもんだがありました。
2004年にアメリカの老舗映画会社MGMを巨額で買収したものの、目当てだったMGM所有作品のDVD市場でのシェアが低下。共同出資者が怒り、ソニーはMGM作品ソフトの販売権を失い、権利は20世紀フォックスへ。「ソニー、MGM買収で大きな誤算」と米紙ロサンゼルス・タイムズに報じられ、ソニーのストリンガー会長も「ドジを踏んだ」と本音をポロリ。(こんなドジに比べりゃ、私のドジなんて可愛いもんです

ライオンソニーとMGMの今後の戦略が反目し合い、とうとうMGMはソニーから離れ独自に映画配給業に復帰することになりました。最近、MGMがパラマウントに解雇されたトムちんと共同制作契約を結びましたが、ソニーのストリンガー会長はギリギリまでそのことを知らされてなかったというのは嘘か誠か?もし本当なら、あんなに高い買い物をしたのにっ・・・・と、涙ちょちょ切れそうです。さすがは猛獣ライオン、手強い。

カジノ・ロワイヤル買収の背景にはもう一つ、ソニーの長年の「007」シリーズへの強い思い入れも。もともと「カジノ・ロワイヤル」は、原作第1作目でありながら、これだけ映画の版権元が違うことから、1967年公開の「カジノ〜」は映画007シリーズに入れられていません。
その「カジノ・ロワイヤル」の版権を持つコロンビアを買収したソニーが、独自に「007」新シリーズを企画した時、本家「007」シリーズの映画化権を持つイオン・プロとその配給を手掛けてきたMGMが抗議し、法廷闘争が勃発。

そしてソニーのMGM買収劇。とうとう念願叶って、「007」シリーズの配給権をソニーが獲得しました。 なんちゅう執念でしょうか・・・
そういう経緯を踏まえて観る新作「007」は、別の意味で泣けてくること間違いありません。

そして、このソニーの権利獲得=プロダクト・プレイスメントし放題やっほーい)というわけで、劇中、6代目ジェームズ・ボンドがこれでもかとばかりにソニー製品のPR活動をしております(笑)

SONY 007ジェームズ・ボンド スペシャル
007仕様、ノートPC「VAIO」、デジカメ「Cyber-Shot」、携帯電話「K800」

登場する携帯電話は、ソニー・エリクソンのサイバーショット携帯「K800」。同社の国内シェアでは中堅ながら、現在携帯電話の世界市場第4位。昨今、国内の携帯電話メーカーが互いのシェアを奪い合い、頭打ちの飽和状態で苦戦していることを考えれば、世界進出を果たしたソニーが一歩リードといったところでしょうか。

そして、映画でかなり目立っていたのが「VAIO」。ボンドがノートPCを使うたびにVAIOのロゴが光ってました。あれでVAIOが目に入らなかった人はいないはず。PCが爆破する自虐ネタは、さすがにシャレにならんらしく不採用でしたけど(笑)

「カジノ・ロワイヤル」は原作第1作目と古いですが、今回の映画はハイテクバリバリの現代版です。昔はハイテクの小道具一つとっても製作しなければならなかったのに、最近はあるものをそのまま使用でき、その結果SF映画と携帯やPCメーカーのタイアップという新たなマーケットが成り立っています。
見たことも無いような近未来的な小道具を見てワクワクするという、SF映画の楽しみが減ってしまって、少し寂しい気もする今日この頃。

「カジノ・ロワイヤル」でのソニー製品は、即売上にどうのこうのという訳ではないのかもしれませんが、企業(というかデザイン)のイメージUP戦略としてはインパクトがあったのではないでしょうか。

あぁ、それでも、救世主にしては、ちょっと心許ないですなぁ。
では、もうお一方の助っ人に登場してもらいましょう。


「マスク」のマイロ(milo))

・・・じゃなくて

マイロ(mylo) →公式サイト

スペルは違えど、マイロ好きとしては、いじらずにはいられない。

高く跳ぶんだ、マイロ!  → 動画

マイロ(milo)

がんばれ、マイロ!  → 動画

マイロ(マスク)


  1. 2006/12/06(水)
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ソニーの救世主、それは!?

私はソニーのちょこっと株主であるが、この1ヶ月間、ソニーの(マイナス的な)ニュースを挙げてみると(以下、全てロイター)

 8月24日 ソニー製電池を搭載した米デルのノートPC、国内で2件出火
 8月25日 米アップル、ソニー製ノートPC用バッテリー180万個リコール
 8月25日 ソニー、バッテリー回収コストは200─300億円の見通し
 9月 6日  ソニー、プレステ3の欧州発売を来年3月に延期
 9月19日 東芝、ソニー製PC用バッテリーを無償交換

と、なんとも、あイタタタ・・・な感じである。

ちなみに7月27日の第1四半期連結決算の発表直後は、本業への復活の兆しが好感され、株価が大幅アップしたのだが・・・。

「薄型テレビ好調で黒字転換 ソニー、復活に手応え」
  ソニーが27日発表した2006年4−6月期連結決算は、本業のもうけを
  示す営業利益が270億円となり、65億円の赤字だった前年同期から黒字に
  転換した。昨年、大幅赤字だったエレクトロニクス事業が、薄型テレビ
  「ブラビア」の好調で改善したのが主な要因。(共同通信)

もう、こうなったら、ソニーを救うのは、彼しかいない!



スパイダーマン


じゃなくて ↓

スパイダーマン3


「ダ・ヴィンチ・コード」(ソニー・ピクチャーズ配給)の大ヒットで、ソニーの映画事業が増収となり、落ち込んだゲーム事業を補ったし。
東宝の守護神も、「海猿」だったし。 → 「東宝の守護神「海猿」と株価」

がんばれ、スパイダーマン!
がんばれ、トビー・馬鍬マグワイア!
がんば・・・れ? キルスティン・ダンスト!

トビー・マグワイア&キルスティン・ダンスト

そして、がんばれ、カポーティ! 007!
がんばれ、フィリップ・シーモア・ホフマン!ホフマン応援記事

カポーティ・フィリップ・シーモア・ホフマン
                      私だったら、泣くな・・・

ソニー・ピクチャーズ公式サイト

  1. 2006/09/21(木)
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