『大地の咆哮 元上海総領事が見た中国』 杉本 信行
『醜い日本の私』 中島 義道
『ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない)』 渡辺 千賀
『サラリーマン 絶望の未来 Hopeless Salarymen』 鈴木 啓功
『金の言いまつがい』 ほぼ日刊イトイ新聞 祖父江 慎 しりあがり 寿
『銀の言いまつがい』
『北欧ストックホルムのアパルトマン』 ジュウドゥポゥム


再読本
- 2007/03/29(木)
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ネットの普及でオチが広まるのが時間の問題と化した昨今、真っさらな状態で公開初日に観た私は、衝撃を受けた。思わぬ展開に、じゃなくて、ヴァル・キルマーに。

「初めて会った人なのに、なぜか見覚えがある。初めての場所なのに、どこか懐かしさを感じる。日常の中で不意に現れる数々の“デジャヴ”―」
少したどたどしい英語の教材ちっくだった予告のナレーション。マグネットで作られた「U CaN sAVe heR」の文字とデジタル音。デンゼル・ワシントンの真剣な眼差し。
SFよりサスペンスの方が客入りが良いのか、SF臭が完璧なまでに消し去られていた予告。が、こちとらジェリブラ&トニスコ、そうは問屋が卸さなかった!
ニューオーリンズのマルディグラ(謝肉祭)。楽しそうにフェリーに乗り込む水兵や子供たち。しかし、映画の趣向を知っている観客は、不吉な予感に胸が押し潰されそうになる。少女が人形を海に落とす暗示的シーンに、不吉さ全開。
ん?この少女どっかで・・・・・。ダコタ・・・じゃなくてミニダコちゃんだ。

ストーリーの根幹を担う監視システム、タイム・ウィンドウ(愛称「スノーホワイト」)は、どこかありそでなさそで、便利なようで意外と不便なシロモノ。
衛星7基を小人に見立てて白雪姫って、ネーミングがおちゃめ。超マルチアングルで、透視機能まで搭載。ピンポイントで絞り込めば、家の中のメモまで読めちゃう。可愛い名前と裏腹に、かなりのツワモノ。
ただし、その映像は、4日と6時間前。しかも巻き戻しや再生不可で、ひたすら4日と6時間前がリアルタイムで流れていく。どこに焦点を絞るか先読みしないと、単に無駄な映像の垂れ流しとなる。最先端技術を活かすも殺すも使い手次第というわけだ。
そこで、頭の回転が速く、機転が効く、ダグ・カーリン(デンゼル)がATFからFBIに大抜擢される。

白雪姫の守備範囲が意外と狭い、という不完全さも、物語を面白くする。
インドの山奥じゃあるまいし、小人7人も雇ってちょっと郊外で圏外って、白雪姫ちゃん一体どこをターゲットに?とも思うが、その後のインポッシブルなカーチェイスを展開するための大事な布石。
ダグは、ポータブル機能もあった白雪姫ゴーグルをかけて、圏外に出た”4日と6時間前の犯人”を片目で追いながら、高速道路の複数車線を逆走。左目で過去、右目は現在。しかも交通量が半端じゃない。
これは映画史上屈指の難易度AAAのカーチェイスだ!・・・なんて思っていたら、ダグさん、一般市民を巻き込む巻き込む。あれだけ派手にクラッシュしていれば、死者の一人や二人は確実に出ている。その辺の尻拭いは、FBIに任せておけって?
そして、サスペンスからSFへの完全なるターニングポイント、まさにデンゼルの待機スタイルがヒロスエと同じだったあの瞬間。完全に観念して、脳内チャンネルをSFモードにカチッと切り替え。
ダグが飛ぶ前に、「なるべく何も身に着けないように」と忠告を受けていたので、「ターミネーター」のシュワちゃんばりに真っ裸のデンゼルが拝めるかと思ったら、パンツ一丁どころかしっかりTシャツまで着込んでいる。「命懸けでそんなユルい規制でいいのか!」「出し惜しみすな〜!」とポップコーンが飛んできそうだが、これもその後の脱ぎオチのため。・・・・って、おまえはM:i-3のトム・クルーズか。
そもそも、メモ一枚の送信に一喜一憂し、ハムスターの転送に失敗しているのに、いきなり人間って・・・・。動物実験反対派からも、「まずネズミで成功してからにしたら?」と心配する声もあがりそう。



そんな、ぶっつけ本番ダイブに、「体の組織が断層のようにずれてしまうんじゃないか?」「時空ポストにいきなりうさぎちゃんを入れるより無謀だ!」「ハエが混入してないかチェックしないでいいのか?」と、ヒロスエの時にはなかった緊迫感が走る。
そんな彼を突き動かす原動力となっているのは、正義感や使命感というより、覗き見して一目惚れした美女への執着心。543人の犠牲者は、言うなれば、ついで。
クレア(ポーラ・パットン)は、外見の美しさだけでなく、家の中でも誰に向けるとも無く素敵に微笑む、盗撮に耐えうる女性。そんな24時間女優のような女が、この世にいるとはとても思えない。もし彼女が、白目をむいて寝ていたら・・・、543名の運命が変わった(否、変わらなかった)ことになる。
途中、クレアがベッドに寝かしつけていた少女を見て、「あれ?デジャヴ?」と思ったら、冒頭のフェリーで人形を落とした
ミニダコエル・ファニングちゃん。
「この子、誰の子?クレアって子持ちのバツイチ?ベビーシッターの仕事?」
なんて思ってたら、彼女の名前はアビーで、クレアが電話で話してた親友べスの子供だったらしい。映画では分かりづらい。

タイムリミットが迫る終盤、ダグがあまりにものんびりとクレアとイチャついているので、ひょっとして543名のことをすっかり忘れてしまったのかと心配に。
543名で唯一ババを引いたのは、ダグの相棒。
「さぁこれから休暇だ!羽を伸ばすぞ」という矢先に一瞬にして吹き飛ばされるのと、銃で撃たれて拉致された挙句ガソリン掛けられて生きたまま焼かれるのとでは、雲泥の違い。後者なら、成仏できぬ。しかも、メモの転送で彼の運命を変えたことが、どうせ彼は死ぬ運命だった、で済まされてしまった。可哀想過ぎる・・・。
映画全体としては、小道具の使い方や伏線の張り方などディテールが練られていて、あとでパズルがカチッとはまるところは、なかなか。冷蔵庫や電話に残されたメッセージ、血のついたコットン、ダグがべたべた残した指紋、人見知りの猫など、大味な中に、ピリッとスパイスが効いている感じ。
それにしても、テロを阻止するなら、白雪姫を知らない4日前のデンゼルじゃなくて、白雪姫の存在を知っているFBIメンバーにメッセージを届けた方が話は早いと思うのだが、そうすると、未来の自分から事あるごとにメモが送られて、キリが無い(体も持たない)。
つまるところ、ダグは欲情して勝手に暴走してしまったけれど、FBIとしては、あくまでも白雪姫は事件後の犯人特定ツールに留めておきたい、というところだろう。(犯罪を犯す前に逮捕しては、マイノリティ・レポートになっちゃうし)
使い道によっては、どうとでも悪用できる諸刃の剣の白雪姫。これが実現したら、便利というより怖い世の中だが、CIAならかなりのところまで進んでそうな気がする。

どちらかというとバタフライ効果信奉者の私としては、誰かが助かったことで、世界が変わり、代わりに死ぬ運命を辿る人のことを思うと、ハッピーエンドとして捉えられない。私の頭は、本流・支流といったパラレルワールドに順応しきれていないのだ。(もっと柔軟になれ、自分・・・)
でも、この「デジャヴ」って、運命はやはり変えられないとする運命論が根底にある。
う〜ん、543名の
ファイナル・デスティネーションが始まらないことを祈る。

お父さんは水兵さんだったから船に乗っていたのね。
- 2007/03/20(火)
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本日、大きく取り上げられていたライブドア元社長の堀江被告実刑のニュース。
その陰に隠れるように、ひっそり流れたヤマハ発動機の無人ヘリ不正輸出事件の略式起訴&幹部釈放のニュース。我が家では、以前からこの事件(の取り上げ方)に関心があり、本日も堀江被告のニュースよりこちらの方が関心があった。もちろんライブドアも関心は大いにあるけど。
NHKでは、これまで、ヤマハの幹部の顔写真を延々流したまま、何度も報道していた。しかも、ご丁寧に、視聴者が注目を集める日曜日7時のトップニュースで取り上げていた。こんなニュースを、第一報でしかも顔写真入りで流すところが、どう考えても意図的に思えた。そして本日、
「ヤマハ発を略式起訴=幹部ら3人は処分保留」
ヤマハ発動機(静岡県磐田市)の無人ヘリ不正輸出未遂事件で、浜松区検は16日、外為法違反の罪で法人としての同社を浜松簡裁に略式起訴した。静岡地検は、同法違反容疑で逮捕された内山一雄元スカイ事業部長(58)ら同社の3人を処分保留で釈放した。3人は起訴猶予となる見通し。
同地検は「未遂にとどまる上、違反事実を認めている。業務の一環の行為で、会社を処罰すべきだと判断した」と説明。「再発防止策も講じており、反省している。法をすり抜ける意図までは認められない」とした。(2007/03/16 時事通信)
つまり、会社は略式起訴、顔写真が出て社会的な制裁を受け逮捕されていた3人は不起訴で釈放。
あれだけニュースで取り上げていたNHKはというと、なんともあっさりしたものだった。そして「反省」という言葉が強調されていた。
それにしても、堀江判決に注目が集まるこの日に釈放とは、偶然とは思えない。
最後に、ライブドアについても少し。
検察と裁判所の名誉のためにも無罪に絶対するはずないと思っていたので、判決を聞いてもふ〜んって感じだったが、むしろ驚いたのは判決より小坂敏幸裁判長が説諭で読み上げたハンディキャップを持った子供の母親からの手紙だった。
手紙そのものがどうのこうのというより、なぜそれをここで読むのか?
その内容をニュースで聞きながら、相方と二人で口があんぐり開いてしまった。
なお、それを聞いた堀江被告の様子については、各社様々で、

堀江被告は軽く一礼をしただけで、口をへの字に結んだまま、何も言わずに被告席に座った。(産経新聞)

前社長は両手を前でくんだまま神妙な表情で聴き入り、最後に深々と一礼した。(毎日新聞)

同被告は再び深々と一礼し、被告席に着席すると、脱力したように天井を仰ぎ見た。(時事通信)

堀江被告は一瞬よろめき、被告人席に戻るその目は赤くなっていた。(ライブドア・ニュース)
「一瞬よろめき、目が真っ赤」というのは、手紙の内容というより、判決の内容にショックだったか、そんな手紙を持ち出されたことに眩暈を覚えたのではないだろうか。
保釈保証金5億円(これ自体は痛くも痒くもないだろうし、どうせ戻ってくるし)を納付して保釈された堀江氏が、その後出演していた報道ステーションを見る限りでも、そんな気がする。
私は直接ライブドア株を持っていなかったものの、件のライブドアショック(別名マネックスショック)で大損したが、堀江氏を恨むというより、一連の東京地検のやり方に疑問を持つ。
彼のやったことは良いことではないが、もっと悪いことをしている輩はたくさんおり、そちらに司法の手が及ばないことの方が問題だ。
- 2007/03/16(金)
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「リュウゥゥ〜!!!」
「ラァァ〜ン!!!」
と叫ばずにはいられない、昔のドラマ「炎の犬」。

由緒正しき紀州犬である狩猟犬ランの血を引く仔犬リュウは、臆病で甘えん坊、皆からダメ犬と呼ばれる。生後8ヶ月でそんな烙印を押されてしまってはたまったものではないが、中学生の松田洋治が自分のダメさ加減をリュウに投影し、自分本位ともいえる期待を掛けるあまり、リュウは時期尚早な狩猟デビューを果たす。しかし、やはり無理があったため、銃声に驚いたリュウは山の中で家族と離れ離れになり、厳しい寒さの富士山の麓で大冒険が始まる。
オープニングで(→
YouTube)、仲睦まじく、草原の中を並んで走るランとリュウの親子。まだ体が小さなリュウは、全身を使って賢明に母親についていく。
だんだんと、母親のランがリュウに近づいていく。

近づいていく。

近づいていく。

そら、近づきすぎやろ・・・

あ"っ、踏んだ・・・・。子供を。

「母ちゃん、痛いよぅ」
「ごめんごめん」
子供のときも、このオープニングのシーンに、ハラハラしたものだ。
その後、立ち直って何事も無かったかのように走る、健気なリュウ。
しかし、本編でリュウに降りかかる災難はこんなものじゃない。
勢い余った母親に踏まれることぐらい、その先に待ち構える試練に比べれば、単なる予兆に過ぎなかった!!
雪山で迷子になった、人間でいえば10代前半のリュウは、雪山を転げ落ち、雪解けの川に落ち、野犬に襲われ、野犬狩りに遭い、犬を憎む平泉成と死闘を繰り広げ、お腹はペコペコ、家族とはすれ違い・・・・と、これでもかっ!!というほど過酷な試練が待っている。同年代の松田洋治が同じ目に遭ったら、生きては返れないだろう。
特に、山の中の工事現場の爆弾処理で石の下敷きになり、真っ白な体が血まみれになる姿は、かなりショッキングである。
幼少期に見たこのドラマは、私の人格形成に多大な影響を与えた(と思う)が、先日実家に帰った時にケーブルTVでこのドラマが再放送されていた。
しかし両親は全く覚えてなかった。放送時まだ子供だった私は、驚いたことに、この25年前のドラマの展開から細部に至るまでしっかりと覚えていた。一昨日の晩御飯は思い出せないのに・・・・

後日、母親から電話があり、あれから「炎の犬」を欠かさず観ており、あまりにも感動したので、ビデオに録画して永久保存版にしたと告げられた。
いや、だから、25年前も一緒に観て泣いてたやん(人間じゃなく犬に同情して)。
人間の脳とは不思議なものである。私も、最近見た映画やドラマを、25年後には見たことも忘れてしまうのかもしれない。
脳が活性化していた時にインプットされた主題歌の「サンセットメモリー」は今でもそらで歌える。「はるかな夕日〜それは〜〜♪」もいいが、2題目の「歩きつかれて〜Far away ♪」がリュウの過酷な状況とオーバーラップして胸に沁みる。
なお、「炎の犬」は、たんに家族と出会うまでの旅路を描いたドラマではなく、同時進行で大事件が起きる。しかもラストでリュウが選ぶ道も、ありきたりではない。最終回を見た母親が神妙な声で、「考えさせられた」とわざわざ電話してきたほどだ。真面目に意見まで求められて困ったが。
その事件とは、飼い主のお父さん(高橋悦史)が会社で情報の横流しという背任横領の罪を着せられ、真犯人に拉致されるのだ。
一家の大黒柱が突然失踪し、世間の風当たりと残った家のローンで窮地に立たされる一家。それまでおっとり主婦だった三ツ矢歌子が、「何もいきなりそんな・・・」と思うような勧誘という過酷な仕事を始め、高校生のお姉ちゃんもファーストフードでバイトをする。中学生の松田洋治は、母犬のランや学校の先生(小野武彦)らの協力で、迷子のリュウと失踪した父親を探す。
昔の犬ドラマは、ただ可愛いだけのドラマじゃないのである。
また、「炎の犬」と同じく多大なる影響を受けた犬ドラマが「小さな追跡者」。
白血病に罹った少年と柴犬ヤマトが、現金輸送車襲撃の濡れ衣を着せられ逮捕された父親の無実を晴らすため、目撃者などを探して全国を横断するという、今ならとても実現しそうにない重いドラマである。
途中で何度も倒れながらもヤマトと共に懸命に旅する姿は、涙なくしては見られない。「お父さんなんて、もういいじゃないっ」と思ったものだ。今でも、主題歌「ふるさとマイラブ」(町田義人)を思い出し、涙腺がゆるんでしまう。
ところで、なぜ炎の犬

なのか。別に犬が燃えるわけではない。
それは、オープニングのナレーション(矢島正明)で説明している。
一瞬鮮烈な太陽の炎が光と化し、
リュウを真っ赤に染めた。
少年と少女はそこに、炎の犬を見た。
今、あの黄金の犬が蘇ったのである!
黄金と言えば、「黄金の犬」というのもあり、その他に「太陽の犬」もあり、まるで「燃える犬シリーズ」である。
で、少し調べてみると、なんと「黄金の犬」のゴロと「炎の犬」の成犬リュウは同一犬だった。
しかも、その犬の本名は「あおい龍号」といい、あおい輝彦が飼っていた犬だった。
25年目に知った衝撃(というほどでもないが)の真実である。
- 2007/03/14(水)
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そこに満員電車がある限り、痴漢−痴漢冤罪−示談金詐欺という魔のトライアングルは、今後ますます巨大化する。
映画「それでもボクはやってない」の中で、「刑事事件で起訴されれば99.9%、否認した場合でも有罪率は97%」とあるが、その100人のうちの無罪となる若干3名は、確実な目撃証言があったとか、先の富山県での冤罪事件のように本当の犯人が捕まったとか、正名僕蔵のような裁判官に当たった、などの極めて稀なケースなのだろう。
そんな、捕まってしまえば極めて有罪率が高い痴漢だが、摘発や逮捕率が異常に低いことも忘れてはいけない。(植草氏のように2度も捕まるのは、よほど脇が甘いか、罠にはまったか、その掛け合わせなのか・・・)
痴漢をやったことのない聖人君子の男性が、女性の自意識過剰を主張したい気持ちも分かるけど、本当に多いんだ、これが。群衆に囲まれての犯罪はとてもリスクが高いのに、あれは一種の病気みたいなものなのか、全然減らない。(この映画で、少しは減るか?)
また満員電車というのは、何も東京などの都会だけとは限らない。私が高校の通学で使っていた電車の込み具合は東京の比じゃ無かった。東京なら待てば数分で次の電車が来るけど、田舎は本数が少ない上、車両も少なく、20分遅らせてでも(!)、駅員さんは私たちをぎゅうぎゅうに詰め込んでいた。金子徹平のように。そして、その電車にも痴漢はちゃんといた。(バカヤロー!)

ホームで「痴漢したでしょ」と女子高生に腕を掴まれた金子徹平(加瀬亮)は、やってないからこそ訳が分からないまま、いともあっさりと駅長室に誘導されてしまう。これが、本当の痴漢なら、振り切って逃げただろう。以前ホームで逃げる男を目撃したことがあるが、無抵抗で捕まる人ほど冤罪率は高いのではないか。
ただ、今後、「それボク」を観た人は、やってなくても逃げるかもしれないが。
不可抗力的に体が接触してしまう満員電車。映画のような乗車率250%という殺人的な込み具合なら避けられない。それをいいことに、巧妙に触る陰湿な痴漢も後を絶たない。
もともと確信犯と偶然接触の線引きが曖昧ゆえ、電車内では様々な男女の憶測が飛び交っている。
女たちは、体に触れているのが男性の手なのか鞄なのか、常に気が許せない。
男たちは、たとえ偶然でも、女性が痴漢だと言えば痴漢に昇格してしまうので、気が気じゃない。
自己申告制だから、当然、示談金詐欺の温床にもなる。
「それボク」で痴漢に遭う女子高生は、途中までどうなのか分からなかったが、法廷では泣きそうなほど声が震え、記憶が曖昧ながらも嘘は言っていない。示談金詐欺だったら、もっとあることないこと言っただろう。結果的に痴漢冤罪を引き起こしてしまったが、彼女は痴漢の被害者であり、勇敢な高校生だ。それまでも度々痴漢に遭っており、その日は男がエスカレートしそうだったので、大衆の中で勇気を振り絞って「やめてください」と言ったのだ。
しかし、現実問題として、
あんな可愛い顔した示談金詐欺は存在するので、注意が必要だ。簡単にウン十万円からウン百万円を、堂々と稼ぎ出せ、「あなたの息子さんが痴漢をしました」という示談金振り込め詐欺よりも確実なので、今後ますます増えてくると思われる。示談金狙いで痴漢を誘発するミニスカの女子高生とか。

そんな女子高生の示談金詐欺に遭ったのが、ドラマ「カバチタレ」の、カセはカセでも、加勢大周。
電車の中で女子高生の罠にまんまと嵌り、痴漢の濡れ衣を着せられ、親告罪で告訴&慰謝料を要求される。
しかし、やったことより、やってないことを証明すること(悪魔の証明)は困難なため、加勢大周も「それボク」の加瀬亮のように、「なにもやってない!」と主張することしかできない。
元カノの田村希美(常盤貴子)は、女子高生の家に告訴の取り下げを頼みに行く。強欲な母親(黒田福美)は、慰謝料を10万、50万、100万とエスカレートさせていき、最後にはダメもとで「いっ・・・1000万円!」という法外な金額を吹っかける。今更後には引けないお人よしの希美は、勢いで受けてしまう。
しかし、結果として、法外な金額だったことから、希美の親友で行政書士の栄田千春(深津絵里)は、ある考えを思いつく。
後日、栄田女史の協力で、1000万円の慰謝料を3日以内に支払うという誓約書を交わす。そして母親は、告訴取り下げ書に署名捺印する。
しかし3日経ってもお金が振り込まれず、激怒した母親が事務所に電話したところ、「1000万円なんて払えるわけ無いじゃないですか」とあっさりと返される。車まで注文していたおバカな母親は、「だったら、もう一度訴えてやる!」と息巻く。
母親が警察に訴えると、「告訴を一旦取り下げたら、もう出来ませんよ」と軽く一蹴される。誓約書を見せると、「それは民事なので、弁護士に相談してください」と取り合ってもらえない。
弁護士事務所に駆け込むと、その誓約書は無効と告げられる。反論しようとする母親に、弁護士の小林聡美様が、フッと冷笑交え言い放つ。
「だって、あなた・・・(フッ)、痴漢で1000万円だなんて、本気で信じてたんですか?」そう言われて、ぐうの言葉も出ない福美さん。
仮に本当に痴漢をしていたとしても、少し触っただけで1000万円だなんて、常識で考えればあり得ない。普通のサラリーマンが払える金額でもない。それは、その母親も分かっているのに、つい金に目が眩んで常識のたがが外れてしまった。
お互いに本気ではない誓約は無効となる=「
心裡留保」に目をつけた逆転勝利。もし常識の範囲内の金額だったら誓約書は有効だっただろう。
そして、代書屋の手腕に感心する聡美様なのであった。めでたしめでたし。
ただ、この「告訴取り下げ+誓約書→(
心裡留保)→誓約無効+再告訴不可」は、悪用できるので、諸刃の剣だ。
被害者は騙されて安易に告訴を取り消さない、という教訓も含まれていることを忘れてはならない。
なおこのドラマの最後は、身軽になった元カレ加勢大周が、詐欺娘の仲間の女子高生(水川あさみ)に「以前テレクラで会ったおじさんでしょ」と暴露されるというオチつきだった。(何もやってなかったんだけどね・・・

)
アメリカ人の知人ジャックいわく、満員電車が存在しないアメリカでは、痴漢という行為自体が存在しない。仮に満員電車があったとしても、アメリカの女性に痴漢なんかしたら殴り飛ばされると言っていた。つまり彼は「痴漢」という言葉を知っていた。
そのうち「Kawaii」「Hentai」のように「Chikan」が海外に浸透し、未知なるChikanに憧れる輩が日本に押し寄せ、アメリカ人が痴漢で逮捕なんてニュースが!!・・・いつか流れるかもしれない。
- 2007/03/09(金)
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先日のスマスマ、ビストロスマップにニコラス・ケイジ(以後ニック)がゲスト出演するというので見てみた。主演の
スーパーマン「ゴーストライダー」のPRのため来日中。

手で口元を覆って料理を口に運ぶという、
ビストロスマップ史上、最高に変な食べ方だったニック。
箸ならまだしも、手で食べるピザが出たときは、「さぁどうする!?」 と日本中の国民が固唾を呑んで見守った、と推測する。
(答:上着で隠して食べた)
あれは、日本人の口元を隠して笑う行儀作法や、爪楊枝を使うときによく手で隠す仕草を、ニックなりに誇張したギャグなのだろうか。それともマジなのか。
何だかギャグだと伝わってなくて、「なんかの宗教?」「入れ歯?」「食べてないのでは?」(byキムタク)などなど、様々な憶測を呼んだだけのような。
ちなみに、笑った時に見せた歯はとっても綺麗だった(義歯?)。
そして、またまた出た〜!! 自作の俳句、
「シロヤマ・イシアカ」
小学生の時に日本の小学校にちょっとだけ通って作ったとかいう。以前も何かの会見で言っていた。五・七・五どころか、それじゃあ、
四・四なんだけど・・・・。

視聴者からの、「短っ!」とか「それは俳句というより日本語の単語を二つ並べただけだろ」なんてツッコミが聞こえてきそうだが、この「白い山・赤い石」って、葛飾北斎の冨嶽三十六景の赤富士でも見て詠んだのだろうか?
それとも単に小学校で習った単語を羅列しただけなのか。
最初は「白い山、火山噴火し、赤い石」とかなんとか、ちゃんと五・七・五になっていたのかもしれない。小学生の記憶だから、きっと忘れてしまって歯抜けになったのね(と思いたい)。
「ウニと海老を組み合わせた寿司を発明して、それが今全米に広がっている」みたいなことを言っていたけど(ウニ×海老って、発明というほどのものじゃ・・・美味しくないはずないし)、さすが寿司屋の店員キムさんと電撃結婚しただけある。
草なぎ君の顔を見て、「とてもクラシックで北斎みたい」と評していたが、つまり、浮世笑風の目が細い、典型的な日本人顔ってことね・・・。
てなわけで、一連の発言や箸使いを見ても、ニックが日本好きだということが分かり、ソフィア同様、
コッポラ一族の血筋を感じる。
が、しかし。ひとつ、誰か彼に教えてあげてほしい。
確かに日本人は、魚、牛、鶏となんでも生で食べるとはいえ・・・・・
豚は生では食べない ということを。

ニックがしゃぶしゃぶして食べた豚肉、赤い部分が残って半生なんですけど。
牛肉のしゃぶしゃぶと同じに考えている可能性あり。
ま、
ゴキちゃん
を生で食べても (ナマというか踊り食い?)平気なくらいだから、全く問題はないと思うけど。 (※ 「バンパイア・キッス」の撮影時に自ら実践)
SMAPのメンバーには、彼の作品の中で「リービング・ラスベガス」が一番人気のようで(キムタクは「リービング〜」と「ワールド・トレード・センター」を挙げていた)、メンバー皆で「全部観てます」アピールに必死だった。対するニックも「今度共演しよう」など
心にも無いことを、ほとんどリップサービス合戦になっていた。

アルコール依存症キャラ好きの私としては「リービング・ラスベガス」も外せないが、ニックといえば、「赤ちゃん泥棒」。
ストッキングを被ってオムツ強盗をやらかし犬に追いかけれられる、情けなくも憎めない彼は最高。「バーディ」「不機嫌な赤いバラ」「月の輝く夜に」もいい感じ。
そして、このスマスマ、世界にも誇れる大きな功績をもたらしたのである。
「日本で共演したい俳優さんはいますか?」という質問に、大方の予想通り「渡辺謙」の名前を挙げ、彼がアメリカで人気だと言い、「日本の俳優の名前をよく知らないけれど、リングとラストサムライに出ていた彼」(=真田広之)と言った後に、
「先日会った、モト・・・・・・?」爆 
(あ、でも、本木・・・・という場合も・・・)

この角度、意外と似てる
先日、「ゴーストライダー」のPRで主演のニコラス・ケイジが来日していた時、会見の場にモト冬樹が登場したのを見て、「こ、これは、大丈夫なのか?」とハラハラしたが、大胆な企画をする割にはモト冬樹も腰が引けてて、終始ニックを褒めちぎり、「”自称日本のニコラス・ケイジ”だけど、全然似てませんね」とせっかくのウリネタを自ら否定して、少し可哀想だった。
あれだと、「自分の大ファンの日本の俳優が自分の物まねをして会見に現れた」くらいにしかニックは思ってなかったに違いない。
本当は、
ヅラを被った「ゴーストライダー」に、ヅラ投げのモト冬樹をぶつけるという、とてつもなく大きな意味合いを含んでいたのだが。
・・・あっ、「
ヅラ刑事」DVD発売の宣伝を兼ねてたか。
そんなこんなで、ビストロスマップでのニックの
「モト」発言。
モトさん唯一の主演映画が何かも知らないで・・・なんて思っていたら、中居君が日本の視聴者を代表して言ってくれた。
「彼はヅラ刑事という映画に出てるんですよ。
カツラがこんなふうに飛ぶんです」ご丁寧に、ヅラを飛ばすジェスチャーつき(笑)

しかも、私の願望による空耳か、中居君は「ヅラデカ」じゃなくて「ヅラケイジ」と言ったように聞こえたので、思わず「中居、グッジョブ!」と手を叩いてしまった

通訳がなんと伝えたのかが気になるところだが、さすがに、ケイジと刑事が掛けられている、なんてことまでは伝わっていないのが残念。(だから空耳だって)
なお、ヅラ刑事を英訳して略すと・・・・・
「Hairpiece Police」 (ヘアピース・ポリース)?
韻を踏んでる〜(笑)
さて、この中居発言で、先日の会見の場にモト冬樹が現れたことについて、ニックの頭の中で何かがカチッと繋がっただろうか?自分の頭がネタにされているということを。モト冬樹は○ゲがウリの芸人であり、自分とは頭つながりだということを・・・。
しかし、そんな私の勝手な心配をよそに、ニックはこう言ってみせた。
「そういう映画好きです。ぜひやってみたい」ぜひ、やってください。 リップサービスじゃなくて。
ヅラケイジ主演 「ヅラ刑事」。 ヒットの予感大∞日本国民総動員して応援します。
「ヘアピース・ポリース」、使っていただいても結構です。
それもこれも、スマスマ収録後にニックが「ヅラ刑事」を観たかどうかに懸かっている。DVDも発売になるし。事前にマドンナやキャメロン・ディアスのスマスマ映像で予習に余念の無いニックだからこそ、復習もするのではないか。
その結果、憤慨するか、ハリウッドリメイクが出来るか、ニックの度量にかかっている。ただ問題は、ニックは植毛と思われ、頭をウリにしているモトさんとは決定的に違う点だ。(モトさんの方が一回り年上だし。)

アメコミ好きのニック。今回出演の「ゴーストライダー」もマーベル・コミック原作。
何年か前に、「スーパーマン役にニコラ・スケイジ」という噂が流れた時、「それだけは、や・め・て・く・れ」と祈ったものだが、監督が
ゲイのブライアン・シンガーに決定し、最悪の事態は免れた (よって必然的に美形のブランドン・ラウスが主演、さらにこれまた必然的に適役がケヴィン・スペイシーときたもんだ)。
さすがに、ニックの噂の時に挙がっていた、ティム・バートン監督でなければ実行不能だったようだ(まさか、ロイス役はヘレナ嬢・・・・・)
ちなみに、ニコラス版スーパーマンはこちら→
画像 そんなに、ひどくない(笑)
ニックの本名はニコラス・キム・コッポラ(Nicolas Kim Coppola)。
キムつながりで奥さんと結婚した・・・なんてことはさすがにないだろうけど、ニックだから分からない。プレスリー好きが高じて娘と結婚するくらいだし。
自分の芸名もコミック(「パワーマン」の主人公ルーク・ケイジ)から取るほどで、生まれた子供にスーパーマンの名前「カル=エル」とつけるくらいだから、ニックは心底スーパーマンを演じてみたかったのではないか。
こんなに好きなのなら、ニックのスーパーマンに批判的だったことを謝りたい。
そして、この度、念願のアメコミヒーローを演じられて良かったね、と祝福してあげたい。若作りに苦労したようだし。そんなニックが、私は好きだ。
さて、今週末から「ザ・ラストキング・オブ・スコットランド」が公開される。
今回はオスカー受賞直後ということもあり難しいだろうが、いつの日かフォレスト・ウィッテカーが来日した暁には、ぜひとも、
鶴瓶に登場してもらいたい。
ただ、オスカー俳優であんな企画ぶつけられるの、ニコラス・ケイジだけだろうけど。
- 2007/03/06(火)
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渡辺謙よりも英語が流暢なのに、「ラストサムライ」では英語を話さない侍に徹した真田広之。殺陣も上手くアクションもこなせるのに、なぜもっとハリウッドからオファーが来ぬ?と思ってたら、「上海の伯爵夫人」の後も「The City Of Your Final Destination」「ラッシュアワー3」など出演作がチラホラ。
先週「ドリームガールズ」を観たときに流れた、「サンシャイン2057」(ダニー・ボイル監督)の予告に彼の姿が。
2057年、消滅寸前の太陽を再生すべく男女8名が宇宙船で旅立つというSF映画。
原題の「Sunshine」に年代を付け足した、「戦国自衛隊1549」のような邦題。
公開時には、チケット売り場で、しばし考え込んだ末に
「サンシャイン、トゥサウザンドフィフティセブン2枚!」
「サンシャイン、トゥエンティフィフティセブン1枚!」
と言ったところ、窓口のおねんさんに
「サンシャイン、にぃぜろごーなな、ですね」
なんて訂正されて悔し〜思いをする人が、全国に少なくとも10名はいるだろう。
で、そのアメリカのポスターは↓

そして
日本の公式サイトのトップページを見ると、
↓ ↓ ↓ ↓ ↓真田さんが・・・・・、
クリス・エヴァンスとキリアン・マーフィーを従えてる(笑)これは、なかなか貴重な絵である。
真田広之は宇宙船の船長だから?と思いつつ、アメリカのポスターをよ〜く見ると、真ん中は長髪なのでキリアン・マーフィー。ということは、下の写真は日本用に作られたものなのだろうが、これではどこからどう見ても真田広之が主役。
(まさか、マレーシアや香港ではミシェル・ヨーが真ん中だったりして)
内容的には、↓これが正式なポジションなのか。

中央のキリアン・マーフィーが主演。その両脇にクリス・エヴァンスとローズ・バーン。
http://www.sunshinedna.com/サイトの中の
THE CASTで、宇宙船メンバー8名のお顔がバッチリ拝めるが、その前に、
「これは誰の目クイズ」(勝手に命名)で遊ぶのもよし。

4月7日公開って、1ヵ月後か。
もうすぐだな。
2057年って、50年後か。
生きて・・・・るかな?
- 2007/03/03(土)
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